報・連・相

「報告」・「連絡」・「相談」の略称ですが、この言葉が世に広まったのは、山種証券の会長だった山崎富治氏が自身の経験をまとめた書籍『ほうれんそうが会社を強くする』を出版した1986年の事で、以来各企業で事あれば言われ続けている、キーワードです。

今は、報連相は要らない、実績だ!という会社もあります。そういった意味をも含めまだ死語ではありません。私はやはり会社力を維持する為には不可欠と考えます。

しかし私は、かつての会社員時代、報連相という言葉を意識したこともなく、上司から言われた事もなければ、部下に言った事も有りませんでした。それは充分出来ていたというか、うまく回っていたからです。と言うのも必要な時に発言する機会もありましたし、聞く事もしていました。普段からそういった環境があったからです。

最近ある企業に行った時ですが、報連相運動なるものを声掛けしていました。やはり出来ていませんでしたね。これも仕事の仕方なのではないかと考えます。そこにはやはり各個人の資質、会社の環境、上司の姿勢に問題が有る様に感じます。

個人の資質として、やるべき業務を達成させる為、それに期限やスピードが必要と自覚しているならば、自ずと報告・相談が生じます。ある意味上司に動いてもらう事も必要ですから。また上司は重要な仕事なら報告を待つのではなく、適時進捗は確認すべきでしょう。そういったやりとりを経て部下もポイントを知り育てるのも1つと考えます。肝心な重要な問題で意思疎通を図り、結束力を高め、コミュニケーションのある環境づくりにこの言葉を改めて考えるのが必要と考えます。