これは、前回の着眼点の中で発想について触れましたが、例としてあげたいと思います。
以前、生産現場を見ていて、ふと気づいた事がありました。
直径50cmほどあり、それに駒が2個くらい付いて、重さ10kgもある金属の円盤が17,8枚棚にありました。
重ね積みが出来ないので、それを置くのに広い面積が必要でした。
これは製品組立を行う時に、位置(高さ)を出したり、回しながら部品を取付けて行く角度を出す為の治具でした。
1日3,4回組立モデルが変わる毎にオペレーターが台車で運んで来て、それを段替
えしていました。また、その板は1枚製作するのに10万円以上もし、大変工夫されている治具で、最初はその発想に感心しました。
しかし、今後新しいモデルが増える毎にその円盤を増やして行くのは費用と面積、オペレーターの負荷を考えるとどうかなと思いそれらの円盤の特徴を表を作り分類しましたら、角度と位置は、4,5種類で、それらの組み合わせであることが解りましたので、高さ調整の駒は、直径10cmの軽い駒が3つ、円盤は1枚とし、ステッピングモーターを使い、段替え時はプログラムを呼び出すだけで出来る様に変更しました。
私どもは現場第一主義をカタログに記載していますが、この様に現場出て、見て、疑問に思って発想していく。そんな例として今回はこの話をお届けしました。
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