仕事の財産

 私は、今まで仕事をして来た中で大きな財産が3つあります。1つは当然ですが、スキル・知識。2つ目は自分を磨く気持ち。これについては進行中であり、志を持って精進しているところです。

 3つ目、人との出会いです。本当にすばらしい方々に御目にかかる事が出来ました。上司しかり、同僚(若手、部下も同僚に含む)しかり。私が設計部の主任だった頃、大手自動車メーカーでの原価低減の発表会がありました。これはその会社の社長を始め重役も出席し講堂で行った大きなイベントでした。それに私の所属するグループが参加する様指示があり、上司と若手と3人で毎晩12時過ぎまで資料作りや練習をして臨みました。社内では専務の前でリハーサルもやりました。この時、私が上司に”この発表は対外的にも、上司がやった方が良いのではないか?”と提案しました。ところが上司から”これはあなたがやって来た事だから、それに目立つ良いチャンスですよ”という言葉が帰ってきました。その頃はOHPだったのですが、上司が資料をめくり、若手はタイムキーパーし私が発表しました。結果、発表会で”ダイヤモンド賞”という最高位の賞を受賞しました。

こういった事もあり、私はその会社で異例な速さで昇進しました。嬉しかったです。それはその会社は私の上司を始め、軒並み素晴らしい管理職の方ばかりでした。上司としてやるべき事に自分に厳しく、その方面での日本の技術を牽引するメーカーでしたのでOJTを始めコミュニケーションを率先して図り、部下を育てる事が普通感覚で備わっている会社でしたので、その一員に選ばれた事が光栄で、嬉しかったのでした。これも素晴らしい上司に出会えたからです。

これとは逆で、ある中小企業で3年間過ごす中で、私がその会社の雰囲気を変える事は出来ませんでしたが、幅広い仕事を1人でこなす内に、後半ストレスが溜まって行きました。第一に自分の未熟さを痛感していますが、社員にとって環境(雰囲気)というのも大事なファクターであるのを痛感しました。その会社を離れ、身心共に晴れやかになり、新しい息吹、以前の素晴らしい教えを頂いた事を思い出し全く感覚が変わって(戻って)来ました。

 東京再生樹脂では、職場環境を変える、若手の育成なども提案して参ります。そういった会社の総合力UP、技術の伝承、人材の確保など課題がありましたなら、是非ご相談頂ければと考えます。